今年最後のメインイベント熊谷守一展が東京近代美術館で始まったので見に行く。
すごいお金持ちだったら買って家に飾って毎日見たりしたいという良からぬ想像などしてみた。
こんなのとか
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初期はわりと暗闇の絵を描いていた。
列車に飛び込んで亡くなった女性の絵とかを執拗に描いていたりもする。
このテーマは漱石も「三四郎」で書いているが、当時、非常にコンテンポラリーな題材だったに違いない。汽車が出来る前はそんな死に方は無かった訳だし。
それから、音の振動の研究とかもしてたらしい。
生活に困窮するも、この人の浮世ばなれは貴族っぽいな。
戦争の影がほとんど出てこないのも謎。
家族も立て続けに亡くしているし。
描かれない色んな暗い事があった後のあの色の世界なのかもしれない。
あと、やはりマチスの事はかなり意識していたようである。
色と形で描くようになってからのインタビューの言葉。
「影がたくさんありますわね。あの影をよしてしまうんですわ。色の寄せ集めでけっこう代用すると思います。実際は影ってものは、陰気なもんでしょう。そこを影のない色をよせあつめれば、困るほど影が出てくる。その方は、実際の影より陰気じゃないですわ」
まあ、守一は福田平八郎とともに、わたしの中では不動の昭和の2大巨匠ですから。
もう一回くらい見に行きたい。
帰りに友達の展示を見に行く。
色々話してたら、再来年あたり展示やりたいねという話になり、せっかくだから海外でやりたねとなり、ベルリンでやりたいねとなり、最終的に来年下見をかねてベルリンに行くことになった。
それまでに、色々準備しなければ。
忙しくなるな。